大きな本棚

本棚に並んでいる本を見ると、とても楽しくなってきます。

人のおうちへ行ったとき。本屋さんへいったとき。

私の父はとても本好きで、家中本棚があり、床が抜けるのではないかと
子供ながらによく思っていたのを、今日工房にいながら思い出しました。

現在、大きな本棚を製作中です。

本棚は本が入って完成するもので、きっと本が入ったら圧巻だろうな
と思うほどの大きな本棚を製作しています。

この本棚が出来上がるころは、もう春になるころです。

kumiko

新作スツール

 鉄とナラ材のスツール。

HALFMOON FURNITURE WORKSHOP の今年初の新作スツールです。

サイズ φ240  H450
脚:鉄筋 ウレタン塗装  天板:楢無垢材 オイル塗装 展示品価格;¥9,000 (税別) 完売致しました
スッキリとした細身のスツールです。
お気軽にお問い合わせください☆

HALF MOON FURNITURE WORKSHOP
E-MAIL: halfmoon.f2012@gmail.com 

一人掛けソファ、サイドテーブル納品

年の終わりに、2台の一人掛けソファとサイドテーブルを持って埼玉まで行ってきた。

サイドテーブル 

先月、試作、最終打ち合わせをした一人掛けソファとサイドテーブル。材料はチェリー材、
サイドテーブルにはテレビのリモコンを入れるための小さな引出しを一杯つけて。
ソファ座面の奥行きと背クッションの厚みを試作のものから少し変更し、本製作に入った。
最終打ち合わせを実際にお客様が使われるリビングで行っていたので、製作中からこの家具が
生活の中に溶け込んでいる姿をイメージできて安心感があった。
一人掛けソファ
一人掛けソファ
実際に納品したときも、思っていた通りの姿で佇んでくれて、お客様にもとても喜んでもらえた。
これからこの家具たちが生活の中でどのような物語を作りだしていくのかとても楽しみだ。想うとわくわくする。
takashi

ダイニングテーブル、ベンチ納品

茅ヶ崎へ、ダイニングテーブルとベンチの納品に行ってきた。 

ダイニングテーブル ベンチ

「ちょっとこの板持ってってさ、うちのテーブル作ってよ。あ、あとついでにベンチも
1台ね。」

「はあ、どんな感じのがいいですかね?」

「全部任せるよ!」

こんなやりとりから始まった今回の製作。いつもお世話になっている茅ヶ崎、松尾建設青木社長

のご自宅のダイニングテーブルとベンチ。
今まで事務所の打ち合わせ用テーブルとして使っていた2000x850x40のタモ材の天板を使い、
脚を新たに作ってダイニングテーブルに作り直そうという話。
青木さんはいつも細かい指定はしない。ほとんど僕たちに任せてくれる。だけどそれは好みや
こだわりがないというのとは全然違う。こだわりがあるのにあえてそれを前面に押し出して
くることをしない。表現はいつも軽く。本当は全然軽い人ではないのに。それぐらい器の
大きな人だ。
タモ材の天板を積んで工房に帰る道、さあどうしようかと気持ちが引き締まると同時にわくわく
していた。

テーブルは天板の厚みを活かして全体的にがっしりと、でも重い印象にならないようシンプルに。
ベンチと組み合わせた時に脚が邪魔にならないよう内側に向かって傾斜をつけたデザインにした。
無垢 ダイニングテーブル
ベンチは2mという長さを活かした細身のシルエットにするためにスチールの脚に厚みを
抑えたナラ材の座板を合わせた。

スチール脚 ベンチ

スチール脚 ベンチ
青木さんの家のダイニングに運び込むと、それは前からそこにあったかのように青木さん家族
の雰囲気にぴったりと合っていた。
ダイニングテーブル ベンチ
それを見た青木さん、

「反対側もベンチにしようか。ベンチもう1台作ってよ!」

本当にいつもありがとうございます。

takashi

ダイニングテーブル納品

チェリー材のダイニングテーブルが完成し、納品した。

チェリー ダイニングテーブル

ウォールナット材のオリジナルのものを気に入っていただき、それをもとにしたデザインで
製作することになった。
お客様のご要望を聞き、お使いのダイニングチェアーをお預かりした上で、それに合わせた
サイズ、材料を検討し、打ち合わせを重ねた。
全体のサイズ変更に伴い、細かい部材の寸法も再検討した。全体のバランスを見ながらの
寸法決定にはいつも慎重になる。少し間違えばそのものが持つ雰囲気、世界観すべてが失われる。
製作中、終始心地よい時間が流れていた。いいものになるという手応えがあった。

オリジナルのものは、僕がまだ藤沢の注文家具屋で製作いていた頃、仕事が終わったあと、
夜中に(日付が変わってから始めることがほとんどだった)誰もいなくなった工場で少しずつ、
何ヶ月もかけて作り上げていったものだ。僕の最初のオリジナル家具。その中で様々なことを
試し、考え、多くを学んだ。

チェリー ダイニングテーブル

チェリー ダイニングテーブル
チェリー ダイニングテーブル
納品したテーブルでコーヒーをいただきながら、ご夫婦の話に耳を傾ける。海外生活の経験も
豊富で、多くのものを見てこられたお二人の物語。その中でチェリー材のテーブルは静かに、
しっくりと座っているように見えた。

その日は海外出張の多い息子さんが帰ってきて、久しぶりにご家族で夕飯を食べる予定なのだと、
奥様は嬉しそうにしていた。

takashi

玄関用スツール

わたしたちが、そのご夫婦の依頼を受けたきっかけは
この秋にあった寺家回廊のときでした。

ご夫婦は靴を履くときに使用する、玄関用のスツールを探していて、

工房に展示してあるキッチンスツールの雰囲気のまま、座面を低くすることを
希望されていました。
関西の方のテンポのよいご夫婦の会話がとても気持ちよく、
まるでリズムのある音楽を聞いている様な、そんな楽しい気持ちの中で
お話しが進みました。

まずは、現状のキッチンスツールを基にスケッチをし、原寸、模型で
要望に合う寸法や形状を再検討。

 
ご夫婦の了解も得、実際に製作を開始。ご依頼を受けてから約2カ月お待ちいただき、
先日完成しました。

とても素敵な白を基調とした玄関に置かれたスツールは、周りに馴染み

ずっとそこにあったような雰囲気で佇んでいます。
スツールを製作させて頂いたこと、素敵なご夫婦に出会えたこと、
色々な偶然の出会いに感謝する今日このごろです。
kumiko

ダイニングテーブル製作

 「いそぎませんが、クリスマスには間に合えば嬉しいですね。」
思いが伝わるとても印象的な言葉だった。

10月の寺家回廊のときに展示していたオリジナルのダイニングテーブルを気に入って
いただき、それをもとにしたデザインのテーブルを製作している。

テーブル脚 旋盤
テーブル脚 旋盤

テーブル天板
テーブル天板
天板にカンナをかけながら想像してみる。
クリスマスの日にこのテーブルを家族が囲んでいる様子。
そして、クリスマスの次の日の朝、日常に戻ったいつも通りの朝食。
幸福な気持ちになる。
とてもいいテーブルになりそうだ。
takashi

一人掛けソファ試作

 

何度も絵を描いては模型を作り、検討を繰り返してきた一人掛けソファ。ようやくデザインが
決まり、原寸図をおこし試作に入った。
試作とはいえ、雰囲気、座り心地が正確に分かるよう材料、全ての仕口、仕上を本物と
全く同じ仕様にする。
月末にこれをお客様の家に持って行き、実際に使われる場所に置いて最終打ち合わせをし、
さらに調整が必要であれば改善して、本製作に入ってゆく。
一人掛けソファ
一人掛けソファ
来週には背と座のクッションも張り上がってくる。楽しみだ。
takashi

cafe & bar 『K-flat』

若い世帯が賑わう横浜市都筑区『センター北』。
今年の夏、この街でcafe & bar を開くというお話があり、
お店のテーブルやカウンター、ボトル棚を製作させて頂きました。
お店作りの最初の打ち合わせから参加させて頂き、全体のイメージに合うよう
家具も提案させて頂きました。
製作する前の提案段階では、自分たちの経験や感覚だけではなく、
それを使う場所の雰囲気や頼んでくれた人たちの雰囲気を大切にプランするよう心がけています。
今回は、ウォールナット材をメインとし、特にオーナーさんの思い入れの強い
ボトル棚にはお店のシンボルカラーであるオレンジ色を取り入れました。
家具納品後、完成した綺麗なお店に少し味のある、古びたような看板が欲しいということで
製作した看板が下の写真です。普段は鉋をかけ、綺麗に仕上げることが多いですが、
これは鉋をかけたあとに、古くみえるように加工しました。
普段やらないから、これはできないということではなく、色々なことに挑戦するスタンスで
常にありたいと思います。
夜のbar は昼とはまた違った雰囲気になります。
cafe & bar 『K-flat』  11:30~ OPEN
神奈川県横浜市横浜市都筑区中川中央1-38-2マルチナクレスト1F
http://kflat.jp/

食事も一つ一つ手作りで丁寧に作っているお店です。

センター北へ行く際は、是非一度行ってみてください☆
kumiko

納品

辻堂東海岸、松尾建設の新築住宅に家具を納めさせていただいた。
日当りの良いリビングに入ると秋の日差しをたっぷりと含んだ無垢の床材の感触が心地いい。

去年製作させていただいた松尾建設事務所の受付カウンターをお施主様に気に入っていただき、
そのデザインを元にしたデスクを2台とカウンター正面のルーバーと同じものを玄関の下駄箱
背面の壁に取付けることになった。
デスクは普段は2台を横並びで使い、向かい合わせるとダイニングテーブルの巾、高さとそろい、
延長台として使えるというもの。
横並びのときは外側の脚から天板、向かい合わせのときは隣り合うそれぞれの天板の木目が
つながるように作った。
タモ デスク1

タモ デスク2

作業を終え玄関を出るとき、自分の作った家具がこの家と一緒に、ここで新しい生活を
始められるご家族を迎えるのかと思うと少し照れくさいような誇らしいような気持ちになった。

takashi

CUCHE Gabbeh Khaneh

桜木町、コレットマーレ5FにCUCHE Gabbeh Khaneh という手織りイラン絨毯「ギャッベ」

のお店がオープンした。
今年、縁あってギャッベハネのラナイ社長と知り合うことができ、以前から大好きだった
「ギャッベ」の展示用台を製作させていただいたことがきっかけで、今回新しいお店のオープン
にあたり、ほとんどの家具の製作を任せていただいた。
絨毯展示用のステージ2台、レジカウンター、テーブル、シェルフ、イラン化粧品販売用
の洗面台等々。かなりのボリュームに8月から2人でかかりきりで、忙しくも充実した製作
の日々が続いた。
ある朝、工房に行くと製作中の洗面台の扉の影からヤモリの赤ちゃんがこちらの様子を
伺っていた。何とも愛らしい姿に思わず笑ってしまう。忙しい日々の中、こういう小さな
ことに心を和まされる。その日は朝から扉の調整をするつもりだったけれど、やめにして
別の作業を進めることにした。
店舗の工事に合わせ、なんとか全ての家具の製作を完了、納品し、お店は無事オープンした。
CUCHE Gabbeh Khanehで取り扱っているギャッベは、全てイランから直接買い付けてくる
本物の手織り絨毯です。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りの上、羊毛の素材感、
草木染めの風合いに手で触れて、遠いイランの大地に想いを馳せてみてください。
またCUCHE Gabbeh Khanehでは、今後、ギャッベに合わせたデザインのHalf Moon
オリジナル家具も展示販売してゆく予定です。
takashi

久しぶりに鉄の仕事。
テーブルの脚とシェルフのフレームを溶接して組みあげてゆく。木とは違った存在感があって

わくわくする。

先に作って仕上げておいたナラの天板、棚板を取り付けると、全く異なる素材が組み合わさる
ことでまた別の表情を見せてくれた。

僕たち作り手が目指すべきことは、素材の持つ魅力を最大限に引き出すことだと思う。
そのためのアイデアと技術。それは決して奇抜なものを作り出すための飛躍した発想や、
それを具現化するためのテクニックではなく、素材に寄り添いほんの少し手を加えることで、
そのものが本来持っている魅力を表に引き出すための謙虚な想像力と、少しの技だと思っている。
ふと、BUENA VISTA SOCIAL CLUBをまとめるライ クーダーの姿を思い出した。
キューバで長年の経験を持つミュージシャンたちを集め、一つの作品を作り上げてゆく
中で彼は、決してミュージシャンたちを自分のスタイルにはめこんでゆくことはせず、
常にミュージシャンたちの個性や経験に敬意を持って寄り添い、彼らの魅力を最大限に
引き出していった。結果、典型的なキューバの音で構成されていながら一部を聴いただけで
それとわかる、とても個性的で特徴ある作品に仕上がっている。
本当の個性は強烈な自己主張から生まれるとは限らない。

出来上がったものを眺めていると、そこで知ることが必ずある。それが次への
アイデアとなり、想像力となる。一つ一つがとても貴重な経験になっている。
学ぶべきことは決して尽きることがない。だからものづくりはおもしろい。

takashi