「小さな額の中の磨き土壁」

わたしが土という素材にで出会ったのは、10年以上前になるだろうか。

色々な天然素材や伝統技法に触れるたびに、パソコンで作られたグラフィックデザインと
伝統技法が融合されたものができないかなぁ。。。と漠然と考えていた。
そんなとき(2年前になるが)、友達が床屋をオープンする話があり、
そのロゴを見せてもらう機会があった。見たときに、土(大津磨き)で作ってお祝いにあげたいな。
と、頼まれもしないのに、勝手に作ってしまったものが、これである。

お店の端(お手洗い)にでも・・・と言って渡したが、今は、彼の好きな音楽のジャケットと共に、

お店の大きなRCの壁面にでーん と飾ってもらっている。

     

 

「小さな額の中の磨き土壁」


日本の土壁。天然素材である「土」のもつ、やさしさ。

中でも光沢があり、水拭きもできる土壁として幻になりつつある「大津磨き壁」。

天然土と石灰をブレンドし、コテで磨き上げるその「伝統技法」を

現代のグラフィックアートに融合。

使用した材料は「兵庫県出石白土・沖縄県赤土・天然藍顔料と石灰」。


この小さな額の中に、古き良き時代の日本の文化をほんの少し織り込むことができたと

考えています。地球環境が変化し始め、温暖化が進む今、この先ペンギンたちが

生きることができなくならないよう、製作を通してできる小さなこと、

 大切にしてきたいと思います。

                                 kumiko