
北鎌倉の小さなカフェの内装の仕事をしました。
キッチンを合わせて4坪ほどの小さなお店。2019年9月にオープンしたので、もう1年以上前のお仕事。
定年退職前に自分らしい生き方を…という想いから北鎌倉に小さなカフェを開くことを決意されていた「Cast on」の店主。
人と人の繋がりを大切にした場所、様々な可能性を持った空間になるようにお店を作っていきました。メインの樹種は「くるみ材」。壁は漆喰とアクセントに鈍色の塗装。椅子の座面は本革とペーパーコードで製作し、優しく味わいのある素材を貴重としました。




わたしたちは家具を製作していく上で、お客様の価値観や対話から生まれたことなど形に見えないことも大切にしています。それは雑誌で見たとか今これが流行っているという価値基準ではなく、使う方の価値観や好みが感じられるものが面白くもあり豊かで心地よいと思うからです。
最近よく感じることは、製作した家具が入ることで雰囲気がよくなるということ以上に、その家具がお客様の生活の中に仲間入りし、使う方によって家具が個性を持ち始めるのだなぁと。そうなっていく家具をみると嬉しくなります。
この北鎌倉のお店の空間や家具も店主によって個性を持ち始め、製作された時よりも生き生きしているように感じられます。
とても素敵な店主で「ただいま」と言ってしまいそうな優しい雰囲気のcafeです。
「Cast on」
神奈川県鎌倉市山ノ内755
kumiko