虫たち

工房で作業していると、
「こんなところで何をしているんだい。」「おっ、なんだこいつは。」
とわたしの旦那さん-takashi がなにか小さなものに話しかけている光景をよく目にする。
その視線の先にいるのは「昆虫」だ。
 
ときどき、いや毎日わたしたちの工房にはいろいろな種類の虫たちが遊びにくる。
 
まるで葉っぱではないかと思うような虫。
とっても小さいカマキリのこども。など。
珍しい虫がくると、そっとカメラを取り出し、2人で仕事も忘れて観察する。
小さな体からでてくる「生命の力」。その不思議な世界に引き込まれていく。
 
小カマキリに会ったときなんか、takashiは「かわいい。かわいい。ちっちゃくてもカマキリの形だよ。」なんて興奮して、じっと見つめている。

まるで葉っぱに見える虫。
製作中の家具の上に突然現れた、8mmほどの大きさのカマキリ。
先日、古本屋で2冊の本を見つけた。
「昆虫読本」「日本昆虫記」
昭和16年発行だから、もう75年以上前の古い本である。
古い本を片手に楽しそうに読んでいるtakashi。
「蝶の蛹(さなぎ)は、木の上にあるものは緑色に、板塀にあるものは茶色、石の上にあるものは灰色になるんだって。」
外敵から身を守る生命の力。
これから、益々この魅力に引き込まれていきそうだ。
kumiko