蘭越へ -湯ノ里デスク-

いつも通り僕たちの朝は遅め。旅先だからといって早起きはできないらしい。

及川ご夫妻の所へは夕方に訪ねる約束なので、のんびり蘭越を目指して小樽を出発。

札幌出身の妻は子供の頃によく食べていた赤井川の牧場のソフトクリームをどうしても食べると言い張るので赤井川経由で向かう。北海道らしい山道を走っていると大きな牧場が見えてきた。

「ここ、ヤギのいる牧場」

と妻。

車を停める。ヤギ、ダチョウ、アルパカ、馬、いろいろいた。ソフトクリームを買って食べる。

「これじゃない。」

と妻。

再出発してものの数分。別の牧場が。

「ここだ」

と妻。

車を停めて、また食べる。

「これ、これ」

満足したらしい。

 

真狩村のBoulangerie JINでパンを買ってニセコへ。ニセコの役場でもらった冊子を見ていると木工房「湯ノ里デスク」の紹介記事が載っていた。以前からHPを見て知っていた「湯ノ里デスク」。そうかこの辺りだったのか。住所を見ると蘭越町。及川ご夫妻との約束まではまだ時間があったので寄ってみることにした。

 

澄んだ森の道が本当に心地良い。ニセコを出て20分ぐらいか、森の中の廃校を利用した木工房「湯ノ里デスク」に到着。

教室を利用したショールームの窓からは小さな校庭と、その先に森。なんとも理想的な眺め。ショールームには「本」を中心に家具と小物たちが並ぶ。気に入った家具は本と音楽とともにあるのがいいと僕も常々思っている。こんな風景を見ながら、気に入った家具を使って好きな本に囲まれて過ごす時間、なんて贅沢なんだろうと思う。本棚を見ると星野道夫、いしいしんじ、などなど僕も好きな本がたくさんある。エドワード・ゴーリーの絵本「うろんな客」まであった。ここで自由に過ごして良いと言われればいつまででも居られそうだ。

楽しくなってウロウロしていると、代表の田代さんが出てきてくれて、体育館を利用した工場にも案内してくれた。僕たちも横浜から来た家具屋だということを話すと、突然訪ねたにもかかわらず、コーヒーを淹れてくれてとても親切にもてなしてくれた。

ショールームで3人でコーヒーを飲みながら、家具の話、本の話、冬の話、最近ようやく大きな除雪機を買ってだいぶ楽になった話等、いろいろなお話を聞かせていただき、ちょっと寄ってみるだけのつもりが気がつけばすっかり長居してしまった。

こういうところで生活を大切にしながら木工をしている人と知り合えたこと、また訪ねられる場所ができたこと、なんだか世界が広がったような気がして嬉しくなった。

 

北海道に旅行などに行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう。その場所に根ざしてものづくりをしている人と出会うこと、そこから生まれたものに触れること、とても素敵なことだと思います。

新千歳空港内でも「湯ノ里デスク」の木の小物、販売されているそうです。

 

takashi