「ベッドの製作をされたことはありますか。」
と電話で問い合わせを頂き、工房で打ち合わせをしたのが去年の秋。
なかなか条件の合う既製のベッドがないとのことで、オーダーすることを検討しているとのことだった。
工房から遠くない平屋の一軒家。
数年前に建て替えたとのことで、綺麗に塗られた漆喰の壁と無垢の床材、手入れのされたお庭が印象的だった。お客様の雰囲気に合うベッドのデザインと要望を満たすものをご提案させて頂いた。
樹種は優しい雰囲気のアメリカンチェリー材。
細かい部分がわかるよう簡単なモックアップを作成したり、何度か打ち合わせを重ねた。
ものから感じる”独特の雰囲気”。そんな家具になるよう、いつも頭の片隅であれこれ考える。出来上がったものの風景といままで感じた場所やものの匂いや感覚を頭の中で照らし合わせてみたりする。
途中、椅子の製作などでお待たせしてしまいましたが。。。なんとか、製作開始。
製材されただけの無垢材を見ながら、どの木目をどの部分に使うのがよいかを考えながらの木取り。緊張とわくわくした気持ちが入り混じったなかでの作業となっていく。
ベッドヘッドに使う丸棒。
お客様との対話を通して作られていくベッド。
これから製作の日々。丁寧に取り組んでいこうと思う。
kumiko