TVボードとローテーブル

TVボード ナラ材

TVボード ナラ無垢材+本革

 

家具の製作を何度かご依頼頂いたお客様を通じて知り合った方から、TVボードとローテーブルを作ってもらいたいとのお話を頂いた。一度工房へお越しいただき展示してある家具や工房内の材料を見ながら、どのような雰囲気の家具にするか、どのような機能が必要かを雑談を交えながら大まかなことをお伺いし、こちらで具体的なプランをすることとなった。お客様はまだ若い方で現在はお住まいが賃貸のため、これから先様々な使い方ができる家具になるようサイズや仕様を考えつつプランを進めた。TVボードに関しては、節あのあるワイルドなナラ材を機能を満たしつつ、綺麗に見えるディテールと全体のバランスを考えるのにずいぶん時間を要した。

 

TVボード ナラ材

 

上の左右は引き出し、真ん中はAV機器が入るようにし、下側は本を入れる仕様で間仕切りは本革とした。引き出しのつまみも同じく黒の本革で製作。

 

TVボード ナラ材

 

TVボード ナラ材

 

ローテーブルは脚を鉄とし、天板は節あり無垢材で製作。

TVボード ナラ材

 

わたしがお客様と同じぐらいの年齢のとき、当時のわたしにとっては高価だったガラスのキャビネットを初めて購入したことをちょうど思い出した。お気に入りの家具に好きな本や小物を飾ったりし、生活が楽しくなったことを覚えている。何度か引越しもしたが、移動した場所場所での過ごした時間や風景、そのときの記憶が家具と共に蘇ってくる。建築家の堀部安嗣さんが「建築が人の記憶を継承するものになること」これも建築の大きな役割だと思うと本で書いていますが、わたしが経験したように家具もその役割を持つものになると思う。

 

これから先、移動もするであろうこの家具たちがお客様と共に過ごした時間や風景を継承するものになり、日々の生活が楽しめるものの一つになっていくことを想像すると、製作した身としてとても嬉しい。

 

kumiko