新たな生活のための家具たち

オーダー家具 椅子

 

世界中がコロナの渦の中。。。

犬の散歩と家具の製作をする日々。

出来るだけ落ち着いて世の中を見ながら日々変わり続けるものごとに対応していかなければいけないと思っています。

 

さて、3月に新築の住宅のための家具をいくつか納品しました。

リビングには作り付けのキャビネット収納、2階のホールにはデスクと本棚、奥様と旦那様にHALFMOON furnitureのオリジナルの椅子を一脚ずつ。ご主人はこれから自宅で仕事をする機会も増えるという話があり、2階のホールには家族が使える書斎が希望とのことで、2階の空間にとても重きを置いていました。

 

ご家族には小さな娘さんがいらっしゃり、これから生活スタイルもどんどん変化していくことを想像し出来るだけシンプルに無垢材を基調とした家具をそれぞれご提案させて頂きました。お客様自身も新しい場所での生活を想像しながら、何度かの打ち合わせを経て具体的な家具のプランが出来上がった。

 

TVボード ウォールナット

 

オーダー家具

リビングの3.5mの壁に設置されたウォールナット無垢材のキャビネット収納

 

2階の家具はアメリカンチェリー無垢材で製作。配置を変えて楽しめるような寸法と機能になっています。

書斎 無垢デスク

 

書斎デスク

 

これから始まる新しい場所での生活の中で、家具たちがやさしい雰囲気でそっと日常を豊かにしてくれる存在になっていけばいいと思います。

 

kumiko

 

チェリー材の丸テーブル

 

丸テーブル チェリー

 

お客様ご家族と実際にお会いしたのは、納品にお伺いした時が初めてだった。

それにもかかわらず、こんなにもお客様ご家族の存在を感じながら製作できたのは初めての感覚だった。

 

新築のご自宅に丸テーブルを探していたところ、以前ブログで紹介していたチェリー材の丸テーブルをご覧いただいたとのことで、茨城県水戸市からお問い合わせをいただいた。

遠方からのお問い合わせだったため、打ち合わせ段階ではお会いすることができず、メールでのやりとりで詳細を詰めていった。

そんなやりとりの中で、とても嬉しいメールをいただいた。そこにはご家族全員の写真とそれぞれの紹介文が記載され、製作にあたってご家族のことを少だけ想い浮かべて欲しいとの内容が書かれていた。

それは僕たちがものを作る上で何よりも大切にしていることだ。もちろん姿形の美しいものを作ることは作り手として一生追求し続けなければならないとても大切なことだ。けれど一方で、そんなことは最終的にはさほど重要なことではないのではないかとも思う。

気に入ったものを持つということは、何度も読み返せるお気に入りの本を持つようなもののような気がする。その中にどんな風景を想像できるのか。それは極めて個人的な風景で良い。そうなった時にそのものは、何にも変えられない唯一無二の存在になるのだと思う。

 

 

 

 

 

丸テーブル チェリー

 

takashi

TVボードとローテーブル

TVボード ナラ材

TVボード ナラ無垢材+本革

 

家具の製作を何度かご依頼頂いたお客様を通じて知り合った方から、TVボードとローテーブルを作ってもらいたいとのお話を頂いた。一度工房へお越しいただき展示してある家具や工房内の材料を見ながら、どのような雰囲気の家具にするか、どのような機能が必要かを雑談を交えながら大まかなことをお伺いし、こちらで具体的なプランをすることとなった。お客様はまだ若い方で現在はお住まいが賃貸のため、これから先様々な使い方ができる家具になるようサイズや仕様を考えつつプランを進めた。TVボードに関しては、節あのあるワイルドなナラ材を機能を満たしつつ、綺麗に見えるディテールと全体のバランスを考えるのにずいぶん時間を要した。

 

TVボード ナラ材

 

上の左右は引き出し、真ん中はAV機器が入るようにし、下側は本を入れる仕様で間仕切りは本革とした。引き出しのつまみも同じく黒の本革で製作。

 

TVボード ナラ材

 

TVボード ナラ材

 

ローテーブルは脚を鉄とし、天板は節あり無垢材で製作。

TVボード ナラ材

 

わたしがお客様と同じぐらいの年齢のとき、当時のわたしにとっては高価だったガラスのキャビネットを初めて購入したことをちょうど思い出した。お気に入りの家具に好きな本や小物を飾ったりし、生活が楽しくなったことを覚えている。何度か引越しもしたが、移動した場所場所での過ごした時間や風景、そのときの記憶が家具と共に蘇ってくる。建築家の堀部安嗣さんが「建築が人の記憶を継承するものになること」これも建築の大きな役割だと思うと本で書いていますが、わたしが経験したように家具もその役割を持つものになると思う。

 

これから先、移動もするであろうこの家具たちがお客様と共に過ごした時間や風景を継承するものになり、日々の生活が楽しめるものの一つになっていくことを想像すると、製作した身としてとても嬉しい。

 

kumiko

 

子供の椅子

ダイニングチェア ウォールナット

 

以前、二人のお子さんたちのために椅子を製作してほしいとのご依頼をいただいた。

お子さんのための椅子とはいってもいわゆる子供椅子ではなく、half moonオリジナル01chair、しかも座面は本革張りでとのことだった。

そしてこの度、第三子のご誕生に合わせて新たに一脚、製作のご依頼をいただいた。

 

家具を選ぶ場合、子供が小さいうちはあまり高価なものは使わず、ある程度成長してから気に入ったものを探そうと考えるのが一般的だと思う。でも今回のお客様は全く違う考え方だった。もちろん、キズつけることもあるだろうし、汚すことだってあることは承知の上で、大人になっても使える椅子をプレゼントして子供のうちから使わせてあげたいとのことだった。素敵な考え方だと思った。

 

 

6年前に、ある作家さんの古い椅子を修理したことを印象深く覚えている。(作家の椅子1作家の椅子2) それはその作家さんが小学生の頃にお父様から贈られて以来、50年もの間使い続けているものだった。その間、何度も新しいものに換えようとはしたものの、どうしても馴染まず、結局いまだにその子供用の椅子で文章を書いているとのことだった。50年の間に含んできた風景が、何にも変えられないその椅子の価値だと思う。そんな宝物を持っていることがうらやましいと思った。

 

 

これから年月をかけて作り上げていく物語の贈り物。それをどう展開させてゆくのか、どこかで終わらせるのかは本人次第だけれど、その物語をはじめてあげることは、親から子への素敵なプレゼントだと思う。

 

takashi

 

ナラ材TVボード製作

TVボード ナラ材

 

既製品を買うつもりで探していたけれど、なかなか思うようなものにめぐり合えず、オーダーのお問い合わせをいただくことが少なからずある。

今回もそのような経緯でのご相談が始まりだった。

 

TVボード、というだけであれば既製品でもあらゆるサイズ、デザインのものが売られている。お客様はご自宅を購入されてからしばらくの間、リビングに合いそうな一台を探されていた。ある程度イメージに近いものはあったようだけれど、壁面のコンセントや壁掛けテレビの配線等どうしても綺麗に収まらない点があった。

 

打ち合わせの中で機能的なご要望、デザイン的な好み、リビング空間でのご家族の過ごし方等さまざまなお話をお伺いした上でデザイン案を作成し、ご提案させていただいた。

明るくすっきりとしたリビング空間の中で、シンプルだけれど存在感のある家具にしたかった。無垢材の質感を前面に出しながらも形は柔らかく、重たい印象になり過ぎないように。

小さなお子さんがその前でおもちゃを広げて自由に遊んでいる。時には傷つけることもあるかもしれない。ご家族の様々な記憶を刻みながらずっとそこにある家具になって欲しいと思いながらプランをつめていった。

 

お客様ご家族も、オーダーを進めていく過程をとても楽しんでくれていたことが何よりうれしかった。製作中もご家族で工房に遊びに来ていただいた。もちろんご希望に沿ったデザインや機能を備えたものができるというのはオーダー家具の大きな魅力ではあるけれど、作り上げていく過程を楽しめるというのが一般的な買い物とは大きく違う、オーダー家具の最大の魅力だと思う。そしてそれは出来上がった後もそのものに宿る物語の一部になると信じている。

 

TVボード ナラ材

 

TVボード ナラ材

 

TVボード ナラ材

 

この家具がご家族の日常と共に魅力を増していってくれると良いと思う。

 

takashi

BlueDOOR coffee たまプラーザ店

ブルードア

 

わたしたちの工房から少し歩いたところに、とても雰囲気のいい小屋がある。

自家焙煎コーヒー店「BlueDOOR coffee」。

 

BlueDOOR coffee 2号店をたまプラーザでオープンしたく、全体のお店つくりを同じ寺家町でものづくりをしているHALFMOON FURNITUREにお願いしたい、というお話しをある日いただいた。ここ「寺家町」は里山が広がる田園風景が今も残っている地域で、同じ場所に工房を構えている私たちに声を掛けていただいたことがとても嬉しく、お話しを受けてお店つくりがスタートした。

 

BlueDOOR coffeeの店主と話をしていく中で、お店全体を「素材の質」を生かした仕上げとした。具体的にはカウンターなどの家具は無垢材、壁は漆喰、椅子の座面は本革、アクセントに真鍮。どれも経年変化で味わいが出てくる魅力的で深みのある素材だ。今の流行にとらわれない、質の高いものをシンプルに取り入れる、取り繕うことのないストレートな素材の使い方を好んだBlueDOORの店主。本質を追うBlueDOORの考え方が、少しでもお店の内装で表現できればと思いながら具体的なプランを進めていった。

 

たまプラーザのお店はオープンなキッチンスペースにカウンター席があるシンプルな構成。オープンキッチンの顔となる吊収納はワイルドな節があるウォールナット無垢材で製作。そして各カウンターの天板は節ありナラ無垢材で作り、それぞれワイルドな木目生かしつつ品のある家具になるよう仕上げていった。

 

bluedoorcoffee

 

客席カウンター側の壁一面には漆喰の表情が出るよう蝋燭を灯す燭台のようなイメージで照明を配置し、台座はお店全体の雰囲気に馴染むようデザインし製作した。そして、お客様が座るスツールはできる限りコンパクトにしつつ、座り心地のよい形を追求した。空間全体を考えながら、一つ一つ詳細を考え製作する作業は緊張感がありつつ、楽しい日々となった。

 

カウンタースツール 照明

 

出来上がったお店はとてもシンプルですが、こだわった一つ一つの要素が関連し合い、素材のもつ力のお陰でなんとも落ち着いた雰囲気の空間になったと思います。

 

先日、お店に伺ったら照明スタンドや植物、古いワイン樽をリメイクして作られたテーブルなどがバランスよく配置され、古いものと新しいものが融合したBlueDOOR coffeeらしい色のあるお店になっていた。

 

作り手がお客様に合うようシンプルに作り、それにお客様が色を添えていく。

家具や住宅、そしてお店を作り上げていく一つの理想の形だと思った。  kumiko

 

 

「BlueDOOR coffee たまプラーザ店」

神奈川県横浜市青葉区美しが丘2丁目17−12

HP : bluedoorcoffee360.com

ソファ

 

ソファ ミナペルホネン

ソファ ナラ材 W1800xD800xSH380


以前、ダイニングセットを製作させていただいた際にご相談いただいていたソファが完成した。

 

ダイニングセットは、ご自宅マンションをリフォームされたタイミングで製作させていただいた。リフォームの際、すでに独立されていた息子さんの部屋をつぶしてしまい、時々帰って来ても寝る場所がなくなってしまったため、リビングのソファは、ベッドとしても使えるフラットな座面のものにしたいとのご要望だった。

 

ダイニングセットと合わせたナラ無垢材のフレームのベンチ型で提案させていただいた。ソファはクッション部分の面積が大きいため、使う生地によって印象が大きく左右される。リビング空間の中にしっくりと馴染みながらも、特徴的な存在にしたかった。

お客様ご夫婦と一緒にショールームにも出かけ、実際の生地を見て触って、ミナペルホネンのタンバリンで製作することに決めた。

 

完成したソファを設置すると、広々として明るいリビングに落ち着きが生まれた。ミナペルホネンの生地が品の良い色味と質感を持ち、独特の存在感を放っていた。

 

ソファ ミナペルホネン

 

ソファ ミナペルホネン

 

ソファ ミナペルホネン

 

コーヒーを淹れていただき、いろいろなお話をしながら過ごす時間がとても居心地良く、この日もすっかり長居してしまった。

 

takashi

 

 

イージーチェア、カウンターテーブル

 

チーク材の床に松の板貼りの壁、使い込んだテーブルや椅子が置かれたダイニング空間は午後の光に満たされ、部屋中に並べられた蘭の株の緑が柔らかな色彩を放ち、心地よく落ち着いた時間が流れていた。

長年暮らしてきた家をリフォームされるタイミングでご依頼いただいた家具たちもそれぞれの居場所を与えられ、今までとこれからをつないでいるようだった。

 

お二人暮らし用にコンパクトにリフォームして、リビングとつながりのあるオープンな空間となったキッチンには、カウンターテーブルを製作させていただいた。ここで食事をすることも多くなるとのことで、天板にはこれまでデスクとして使ってきた思い入れのあるウェンジの一枚板を再利用したいとのご要望があり、その板に合わせて製作することになった。本体には床材と合わせてチーク材を使い、リビング側は奥行の浅い飾り棚とし、キッチン側には引き出しと開き扉を設けた両面使いの収納として製作した。合わせてご依頼いただいたhalf moonオリジナルのキッチンスツールがカウンター越しに向かい合わせで置かれている。

 

 

キッチンスツール

 

それぞれ黒と茶の革張りで製作させていただいたご夫婦のためのイージーチェアは、ご主人のこだわりのオーディオセットの正面に並んで置かれていた。夕食の後、庭から積んできたハーブのお茶を淹れて音楽をかけながら、ここでそれぞれ好きな本を読んで過ごす時間はどんなだろう。時折ぽつりぽつりと言葉を交わしながらゆるやかに流れる時間を想像してみる。

 

イージーチェア

 

イージーチェア

 

ものづくりの先にはいつも様々な風景が広がっている。

 

takashi

 

 

キッチンカウンター

キッチンカウンター

先日、新築のご自宅にキッチンカウンターと収納を納品しました。

 

寒い冬が終わり春が来たころ、一通のメールを頂いたことがこのお客様との出会いです。

これから家を建て始めるところで、キッチンのカウンターを探してるとのこと。リビングダイニングのメインの場所で、内装の雰囲気にあったものをご希望。ただ、家全体のこともあり予算は限られているとのことでした。

 

丁度そのとき、葉山の住宅の設計と家具の製作をしていたころで、よく住空間と家具について考えいる時期でした。建築との兼ね合いで家具まで予算がいかないことが多いですが、経年変化も楽しめる、木の持つ魅力を感じてほしいなと思っていました。

 

メールでのやりとりの後、実際に工房にお越しいただき、雑談を交えながらこれから始まる自宅のことなど楽しくお話させて頂きました。木のもつ温もりやその佇まいを感じて頂け、お客様の大切にするところを私たちも十分に理解しながら、何度か打ち合わせを重ね、製作へと進むことになりました。

床材や壁の内装と合うよう、ナラの節あり材を使ったキッチンカウンターをご提案させて頂き、キッチン側は予算のことも考慮し、既製のラックなどを収納できる寸法としました。

 

 

 

無垢の木材は、同じ樹種でも一つして同じ色、同じ木目のものはありません。

シンプルな無垢板のカウンターですが、その自然の木目の存在感、佇まいは美しいものだと思います。

木目や表情の生かし方も、作り手それぞれの個性となる部分でもあります。

 

リビング側の収納

 

今回の打ち合わせの中で、ご夫婦共に木に触れたときの心地よさを大切にし、ウレタン塗装ではなくオイル仕上げを選択されたときの、お二人のやりとりや表情がなんだか印象的でした。木の触り心地、大切ですね。

 

kumiko

HOUSE PROJECT -家具・建具について

オーダー家具 HALFMOON

今回設計を担当した葉山の家は、キッチンや洗面、建具、ダイニングセットもデザイン製作させて頂きました。

 

リビングダイニングで過ごすことが多いご家族にとって、心地よい空間とは何かを問いながら、機能的なことも考慮し一つ一つご提案しました。お客様の好みの雰囲気は白を基調とし、濃い茶色を家具にというモダンな雰囲気がご希望。

私たちがいつも大切にしている、「使う人たちの生活に寄り添いながら、古くなったときも味わい深くなる家具。」という考えとお客様のご希望のイメージを汲み取りながら、全体のバランスを考えデザインと製作させていただきました。

建築の要素ー床や壁の素材、照明と家具ーダイニングテーブルや椅子、TVボード、そして建具やキッチンが統一されたことで、シンプルさの中に心地よく飽きのこない空間になったと思います。今回メインで使用したウォールナットや楢の無垢材が時間と共により味わいのある表情になっていくのも、無垢材の楽しみでもあります。

 

HALFMOON

キッチンの背面収納は使いやすい引き出しとし、一番上はトレーとして使えるように製作しています。

 

キッチンは壁と同色のグレー。引き手が直線で繋がるようにしました。

洗面はボールが2つあり、収納付きミラーの上下は間接照明を設置。

 

 

オーダー家具 HALFMOON

リビングに面した和室の建具は、ウォールナットの無垢材とワーロン紙で製作。

 

 

ダイニングセット

HALFMOON FURNITUREの定番のダイニングセット (ウォールナット無垢材 L1800xD850xH700)

 

設計スタートから完成まで約1年のプロジェクト。

お客様ご家族がこちらからの提案をいつも笑顔で快く受け入れてくれ、出来上がっていく空間をとても楽しみにしてくれて、私たちも気持ちよく製作へと進むことがきました。また、いつもとは違う手間のかかることも共に考え作り上げてくれた職人さんたち。そして、様々なことに本当に心よく対応してくださった松尾建設の青木社長。

 

ここに住まうご家族、職人さんたち、そして松尾建設青木社長、色々な方の協力のもと作り上げた完全オリジナルの家が完成。

これから、このご家族の生活が始まっていくことを想像するととても楽しみです。

 

 

 

kumiko